ネットワークカメラ・IPカメラのONVIFについて

ONVIFとは、ネットワークカメラ・IPカメラ製品のインターフェースに互換性をもたせるために設立された標準化フォーラムです。Open Network Video Interface Forum の略で、オンビフと呼びます。インターフェースを規格化し、オープンにすることで、ONVIFに準拠した製品同士の連携を円滑にします。ONVIFにより機器の選択の幅が広がり、異なるメーカーのネットワークカメラやネットワークビデオレコーダー(NVR)が接続可能になるなど、映像ネットワークシステムを柔軟に構築できます。

ONVIFのメリット

ONVIFの最大のメリットは、異なるメーカー同士でも使用することができ、機器選定の幅を広げることができます。ONVIFに準拠している製品ならば特定のメーカー製品に縛られることなく、製品を使用することができるので、カメラはA社の製品を選定し、NVRはB社の製品を選定する、といったことが可能になります。ONVIFに準拠している製品は20,000以上あり、ニーズに合わせて必要な製品を組み合わせることができます。

ONVIF プロファイルについて

ネットワークカメラやNVRは、時代に合わせて機能や性能がアップデートされていますが、ONVIFもそれに合わせる形で仕様をアップデートしています。規格が誕生した当初は、バージョンにより分類されていましたが、バージョンが異なると相互に通信できない問題が起こった為、現在では「プロファイル」という形で規格を分類し、上位プロファイルとの互換性が可能になりました。

ONVIFには下記表の通り複数のプロファイルがあります。対応する機能によっていくつかのプロファイルが定義されていますが、ネットワークカメラやネットワークビデオレコーダーのシステムでは、プロファイルS、プロファイルG、プロファイルTが主に使用され、車両ナンバーや顔認証などのデータ分析にはプロファイルMが使用されています。

プロファイル 概要
S IPネットワークに接続された映像機器の通信・制御プロトコルの標準化
C サイト情報、ドアアクセス制御、イベントおよびアラーム管理
G IPネットワークに接続された録画機器の通信/制御プロトコルの標準化
Q IPネットワーク内のセキュリティ製品の検出と設定の提供
A アクセス制御、従業員の認証情報の付与と取り消し、
スケジュールの作成と更新、アクセスルールの割り当て
T H.264およびH.265エンコーディング方式、画像の設定、また動体検知やいたずら検知などの
アラームイベントの使用などの高度なストリーミング機能をサポート
D アクセス制御周辺機器
M メタデータ通信や解析のイベント処理