防犯カメラ・監視カメラの録画方法について
防犯カメラ・監視カメラは設置しただけでは録画はできません。防犯カメラの映像を録画するには、「防犯用録画機器に接続して録画を行う方法」、「カメラにSDカードを差し込み、SDカード録画を行う方法」、「クラウドサーバーに接続してクラウド録画を行う方法」の大きく分けて3種類の録画方法があります。こちらのページでは、防犯カメラの録画方法について解説します。
防犯用録画機器に接続して録画を行う方法
防犯カメラ・監視カメラをデジタルビデオレコーダー(DVR)やネットワークビデオレコーダー(NVR)などの防犯用録画機器に接続して録画を行います。最も主流であり、お薦めの録画方法です。録画媒体にはHDD、SDカード、SSDがありますが、一般的には大容量HDDを搭載できるHDD録画を行うモデルが基本となります。
HDDは年々大容量化が進んでおり、近年ではHDD 1台あたり10TB以上の大容量HDDもラインナップしています。カメラの高画質化が進むことで、録画する際のデータ量も増えてしまう為、大容量HDDが搭載できる防犯用録画機器との組み合わせは、防犯カメラ・監視カメラの録画を行うには最適です。
一方で、防犯用録画機器は導入時の機器コストがかかってしまいます。また、録画媒体であるHDDは消耗品となりますので、数年ごとにHDDの交換費用が発生します。HDDの寿命は一般的には約26,000~35,000時間、約3~4年と言われていますが、使用時間が長くなれば長くなるほど、突然HDDがクラッシュしてしまう可能性も上がりますので、万が一に備え、3年ごとにHDDを交換することが推奨されています。
カメラにSDカードを差し込み、SDカード録画を行う方法
防犯カメラ・監視カメラによってはカメラ本体にSDカードスロットを備え、SDカードを差し込むことでカメラ単体でSDカードへの録画を行うことができるモデルがあります。カメラ単体で録画運用ができるので、施工費を抑えることができ、手軽に録画を行うことができます。
一方で、録画媒体であるSDカードは、繰り返しの書き込み耐性が低く、SDカード自体も1年に一度は交換が推奨されるなど、管理面で手間が掛かります。また、目が届きにくい場所に設置されることが多く、有事の際、いざ再生しようとしたら録画されていない、という大変残念なケースが発生することも多く、安定した防犯録画を考える場合にはお薦めし難い面があります。
SDカード録画については「防犯カメラ・監視カメラの種類について」のページで、SDカード録画カメラについて解説しています。
こちらのページもご参考になさってください。
クラウドサーバーに接続してクラウド録画を行う方法
ネットワークカメラ・IPカメラの場合、カメラをネットワークに接続し、インターネット上のクラウドサーバーに接続することで、クラウド録画を行うことができるモデルがあります。
クラウド録画を利用する場合、Googleが提供するGoogleドライブやマイクロソフトが提供するOneDriveのように、オンラインストレージにデータをアップロード(録画)し、見たい時にダウンロード(再生)ができます。
また、クラウドサーバーは冗長化されているので、大規模なシステム障害が発生しない限りはデータが消えることは無く、利用者側はカメラ以外のメンテナンスをする必要がありませんので、メンテナンスフリーで運用が可能です。
クラウド録画を利用する場合、防犯用録画機器を購入する必要がないので、導入コストを抑えることができるというメリットもありますが、カメラごとにクラウド録画契約をする必要があり、カメラ台数分のランニングコストが発生します。また、録画日数や録画画質により費用が異なる為、一定規模以上になるとランニングコストが高額になる場合があります。注意点として、クラウド録画はインターネットを介してデータを常時アップロードする為、ネットワーク回線に大きく依存します。回線が安定しない環境では、サーバーとの接続が途切れ、その間は録画ができない、といった問題もある為、運用の際は注意が必要です。
結局どの録画方法が良いの?
防犯カメラ・監視カメラの主な録画方法を解説しましたが、結局、どの録画方法が良いのでしょうか。
お薦めの録画方法は、やはりDVRやNVRなどの防犯用録画機器に接続して録画を行う方法が一番お薦めです。
SDカード録画は何かとトラブルが多く、再生しようしたら録画されていなかった、というような、とても残念な話を聞くことがあります。すぐ近くに録画機器が無い為か、管理が疎かになってしまうリスクがあるのです。また、クラウド録画の場合、現状、対応しているカメラの選択肢が少なく、高画質録画ができないという弱点があります。せっかく4MP、5MP、4Kと防犯カメラの画質が上がっているに、1MP(HD画質)や2MP(フルHD画質)でしか録画ができないなどの制約があったり、録画日数、録画画質でランニングコストが変わる為、思ったよりランニングコストが高額となることがあります。
DVRやNVRは初期導入コストこそ掛かりますが、比較的管理しやすい環境に設置されることが多く、カメラの映像確認と録画機器の状態確認が行いやすい傾向にあります。これにより、カメラの故障や録画機器の故障もいち早く知ることができ、有事の際、カメラや録画機器が故障していて録画ができていなかった...という状態も未然に防ぐことができます。もちろんしっかりと定期的な動作確認などを含めて、しっかりと管理をする必要はありますが、長期間録画に対応している点と管理のし易さからも、防犯カメラ・監視カメラの映像録画にはDVR、NVRをお薦めします。
録画機器が壊されたり持ち去られたら?
防犯カメラ・監視カメラの録画について、「録画機器が壊されたり、録画機器を持ち去られたら台無しになるのでは」、という声を耳にすることがあります。確かに、証拠隠滅のために録画機器の破壊や持ち去り、という問題はあります。その為、録画機器の設置場所は、簡単に侵入されない場所に設置することをお薦めいたします。
それでも、録画機器の設置場所に侵入されたら終わりだ、とお考えの場合には、ネットワークカメラ・IPカメラを導入し、NVRを遠隔地に設置することで、録画機器の破壊、持ち去りを防ぐことが可能です。ただし、この場合には、クラウド録画と同じようにネットワーク回線に大きく依存しますので、ビジネス向けのネットワーク回線を利用するなどの対策も必要になる可能性があります。
ビジネス向けのネットワーク回線は月額料金が高く、そうなるとランニングコストが...と、また悩ましい問題が出てきますので、防犯対策をどこまで考えるか、どの程度のコストで抑えたいか、などのことを踏まえ、選択いただくのが良いと思います。録画方法について、お悩みの場合にはお気軽にご相談ください。